阿部由貴子です。
震災後、私たち家族の生活は一変しました。
今まで母や妹に頼り、子育て中心の生活をしていた私。
しかし震災を機に父と母が引退。
相方が社長に、私が若女将となり、一気に仕事中心の生活が始まりました。
9月にホテルのレストランをお借りして、営業再開してからは
さらに慌しい日々が私を待っていました。
慣れない場所。
慣れない立ち仕事。
あれがない、これがない!
朝から晩まで「これでもかぁーーー!!!」というくらい働きました。
帰りが遅い私に代わり、子どもたちのことは母が一手に引き受けてくれました。
食事の支度にお洗濯。毎日のお弁当作りに学校のお迎え。
震災前は毎日着物を着ていた母。
着物は全てヘドロまみれになり、
今は上下ユニクロで孫たちと奮闘しています。
そんな母はこう言います。
「震災で失ったものは多かったけど、
こうやって孫とゆっくり過ごす生活が待っていたなんてね」と。
仕事を再開した当初、毎日20時になると携帯電話に電話をしてきた子どもたち。
「何時に帰ってくるの?」
「早く帰ってきて!」
何度も何度も電話をかけてきました。
5ヶ月たった今、だいぶ電話の回数も減りました。
『ママは遅くまでお仕事をしているもの』と諦めたのか、
最近は
「20時半に帰ってくるの?ヨッシャー!早いね」と言うようになりました。
私も最近どうにかこの生活にも慣れてきました。
妹と話し合い、私が早番、妹が遅番となり、仕事の分担も出来てきました。
今までの従業員の他に、新たなメンバーも加わり、
少しづつですが気持ちに余裕も出てきました。
たくさんの人たちに支えられているなぁと実感する今日この頃です。
仕事で遅くに帰宅したある日のこと。 お風呂のドアにこんな張り紙が。 おっと危ない!教えてくれてありがとう。 |
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