2013年12月26日木曜日

花・詩・朗読

こんにちは。クローバーです。
年末皆お忙しい日々と思います。

そんな中、私は仙台文学館に行ってまいりました。
「星野富弘 花の詩画展」が
本日、最終日で絶対観たかったから。

彼の事を知ったのは 20年まえの夏。
著書をある限り読み、 妹と母は現地まで行きました。 

今回は母・妹・我が子で見学♪ 
花・食べ物・木・・作品は100点。

1つ1つ、じっくり見て聴いて
感じる事が出来る空間でした。

子ども達も飽きる事なく、
幾つか設置してあるタッチ式の詩の朗読に
耳を傾けました。 

彼の声の大きさ、高さ、感情の込め方に
心が無になるのを感じました。  

「いのち」     
いのちが一番大切だと思っていたころ 
生きるのが苦しかった     
いのちより大切なものがあると知った日 
生きているのが嬉しかった

2013年12月22日日曜日

魔法の手

こんにちは。
斉藤佳子です。

先日、埼玉へ出かけてきました。
目的は仕事だったけれど
どうしても会いたい人たちがいました。

その人たちは叔母家族。
叔母は女川町で被災しました。

長年営んでいた
美容院と自宅は流され
震災1年後には
最愛の夫さえも亡くしてしまいました。

つらく悲しい出来事。
しばらくは声をかけることさえはばかられた日々。

それでも、少しずつではあるけれど
前を向いて歩き始めています。

 私は叔母にどうしても
してほしいことがありました。

それは髪をブローしてもらうこと。

叔母は私が小さな時から
専属のスタイリストです。

七五三、成人式、そして花嫁と。
節目の時にはいつも
叔母の魔法の手がありました。
 
叔母の手にかかると
自分がキラキラと輝き始める。
それは本当に魔法のようでした。

久しぶりに見る美容師の姿。
みるみる私の髪は
空気をふくみふんわりとスタイリングされました。

最後に頬にチークをのせて一言。
『美人子ちゃん』

美人ではないけれど
いつもその言葉に 励まされ、
元気をもらってた。

その時を一番輝けるように
背中を押してくれた魔法の手。

私は知ってるんだ。
包丁を持つより
掃除機を持つより
ハサミを持つ方が好きだってこと。

本当に会えてよかった。
『ありがとう』

もうすぐクリスマス☆
   

2013年12月18日水曜日

傾聴するということ

こんにちは。クローバーです。

日に日に寒さが増してきて
フリースのぬくもりが愛しく思えるこのごろです。

あー、春よ、来い来い!!  

さて、「傾聴」という言葉。
あたしが初めて聞いたのは
福祉の専門学校時代。

人の想いを受け止め、真剣に耳を傾けること。
簡単なようで実は、
なかなかできない人が多い事に気づいたのは
震災後でした。

「ただただ、話したい。」、
「傍に居て耳を傾けてくれるだけでいい。」
つよく実感しました。

勿論、今も。  

2011年6月、あたしが
「自分も何かしなきゃ!」と
無我夢中で市役所で働いた頃、
心を軽くしてくれたのが
「cafe RUHUNA」でした。

駅前の市役所脇にある素敵なお店。
ハーブティーや紅茶、ケーキにパスタ、種類が豊富!
2週間に1度の贅沢で同僚とランチしたのが
行き始めたきっかけ。

スタッフの3人は忙しいにも関わらず、
仕事しながらもちゃんと話に頷いたり、
的確なアドバイスをくれたり、
本当に聞き上手な方々でした。

そこでの時間にどれだけ自分は救われたことか・・
感謝の思いでいっぱいです。

紅茶1杯で1時間居ても
嫌な顔1つせず、受け止めてくれました。  

今も時々、顔をだしては
語ってしまうあたし。
これからもお世話になります♪  

cafe RUHUNA
 平日10時~19時  土日祝日 10時~17時    
石巻市穀町12-5 セキモトビル1F
℡ 0225-23-8236   
9月より、火曜はパンの日として、
その日の午前中に焼いたパンをランチタイムに提供してくれます♪
(数に限りがあるので売り切れの際はご容赦下さいとのこと) 

2013年12月14日土曜日

ぴーちゃんとこんぶ茶

こんにちは。 斉藤佳子です。

「こんぶ茶飲みてー。」 と
次男が叫ぶときは
決まってぴーちゃん(私の祖母)の話をしているとき。

そう、こんぶ茶は次男にとって
ぴーちゃんとの大事な思い出。

こんぶ茶と次男との出会いは
3歳の時。
ぴーちゃんに出してもらったのがきっかけ。

子どもたちがまだ保育所へ通っている頃は
毎日のように女川の実家へ行っていました。

行けば子どもたちは
居間でぴーちゃんと 『こんぶティータイム』。

小さな茶碗に
こんぶ茶を作ってくれるぴーちゃん。

こんぶ茶が冷めるまで
爪楊枝でクルクルかき混ぜてくれるぴーちゃん。

それをまだかまだかと覗き込んでは
「あっちっちだからね。」 と言われてる子どもたち。

当たり前で、 なんでもない日常が
今では大切な思い出。

今、次男は一人で お湯を沸かし
こんぶ茶を入れています。

次男は これからもずっーと忘れない、
ぴーちゃんと過ごした
『こんぶティータイム』。

次男のココロにいつまでも
ぴーちゃんがいること。
母はうれしく思います。
 
石巻に初雪が降りました。

2013年12月9日月曜日

変わっていくこと・変わらないこと

こんにちは。クローバーです。

12月4日で震災から1000日目を迎えました。
東松島市では防災無線を鳴らし、
黙祷を呼びかけたそうです。

私は体調を崩し、病の床に臥せておりましたので、
夕方新聞で気づき、
心の中で静かに黙祷を捧げました。  

さて、本日お邪魔したお店は
[Resilience Bar]

「レジリエンス=変化する力」がお店のコンセプト。

1階にある石巻日々新聞
ニューゼさんとを繋ぐ階段の
眼の前にできました。

11月1日にオープンし、
丸1年というこのお店。

困難に対応する
しなやかな変化を創造する空間として、
多岐に渡る人物・団体と交流し、時間を過ごし、
多くの人に「変化する力のきっかけ」を提供したい・・。
という何とも居心地いいお店。 

ランチはドリンク付き840円、
もっちもちパスタやピザが頂けます♪ 

夜は美味しいお酒としゃれたおつまみが・・。    

店内はゆとりあるオープンなレイアウト。
今後は地域内外著名人との対談バー、
サッカー(女川コバルト-レが運営)を中心としたスポーツバーなどを
定期開催していくそうです!

100インチの大型プロジェクターもあるので
二次会やパーティーにもうってつけの場所です。

是非、足を運んでみてはいかがでしょうか?  

Resilience Bar
石巻市中央2丁目8-2 ホシノボックスピア 絆の駅内
昼11時~16時  夜19時~23時 
定休日は毎週日、祝祭日  
℡ 0225-98-7323

 

2013年12月5日木曜日

小さなまちの小さなお店

こんにちは。クローバーです。

県道398号線、
渡波から女川方面へ向かう
右カーブにある 黄色いお店。

確か、震災前から
いつのまにか窓に
ロールスクリーンがしてあった気がする。

「どうしたんだろ?」
「またそのうち開くのかな?」
なんて思ってるうちに時間が過ぎ・・・・

ふと、先月半ばに通ると オープンしてる!

「おかしの店 シュクル!!」
これは行かなきゃ!!

店内はいくらか雰囲気は変わったけど
お店の方も元気そう。
11月10日に再開したそうで、
手作りのウエルカムの看板もありました♪ 

クッキーやケーキ、プリン、エクレアなど・・
この日は女川に住む姉のバースデーだったので
母と義兄、あたしと姉、
それぞれの好きそうなのをチョイス! 

ケーキについてる小さな紙に
当たりが出たら ショートケーキ1個プレゼントだって!!

実はあたし、当てちゃいました!!

石巻市流留字赤坂18-1  0225-25-5145
am8時半~pm19時 火曜定休

2013年11月22日金曜日

両親の存在

こんにちは。クローバーです。

遠くにいてもいつも近くに感じる事ができて、
近くにいると安心できて、空気が温かい。  
こう自然に思えるようになったのは歳のせい?  
あの震災があったから?  

震災前、私達親子4人は
実家の隣、つまり同じ敷地内に 住んでいて
窓を開けて呼べば駆けつけられる距離で生活 していました。

でも、避難所での2ヶ月を過ぎ、
息子の小学校 入学を控えた私達は
何とか見つけたみなし仮設へ。
仮設が当たらなかった両親は
妹が居る仙台へ。
近いようで遠い仙台。

 
昔、学校から帰ると
いつも祖父母がいました。
共働きの両親は疲れた顔。
肩揉みをすると硬さにびっくり。

でも夏休みは旅行に行き、
色々な事を経験させてくれました。

今でこそ、喧嘩して しばらく口を利かなかったり、
昔の考えを曲げないとこにむかつ いたりするけど・・
やっぱり「大きい」です。
尊敬しちゃいます。

自分はこうなれるだろうか、と
不安になったり、淋しくなったり。

母がいつもメールをくれて
1日の自分の様子を長文で語るのが
最近は面白く思えます。

たまには あたしからもしようかな、と思い送るけど・・
この頃は手紙や葉書が好きだから
手紙にしようかな。
孫の写真を貼って!



園芸が好きな母は新居の周りに花や野菜を次々、植えてます♪

2013年11月19日火曜日

子どもたち、大喜び!!

こんにちは。クローバーです。 晴天の11月上旬、 石巻市貞山小学校の校庭に 沢山の笑顔と笑い声が!! 東日本大震災の被災地支援の一環として ドイツ銀行グループが 大型木製遊具を寄贈してくれました。 秋に、被害を受けた遊具4つが撤去されて がっかりしている子どもたちのために、 願いを叶えてくれたのです!!  石巻地方の教育施設支援をしている 子ども支援プロジェクト 「プレイグラウンド・オブ・ホープ」の仲立ちで 寄贈が実現♪ 児童や地域住民が多数駆けつけた贈呈式では 沢山の風船が空に舞いました♪  新しい遊具には、子どもたちが一気に群がり、 歓声が響き渡り・・ 見ている親の眼には涙も。 久しぶりに外で広々、 自由に遊ぶ我が子の姿に 胸が熱くなりました。   昼食として ドイツ銀行社員らが ハンバーガー・ホットドッグなどを振る舞ってくれ、 NPOやっぺすは 「骨密度・肌年齢・肺年齢」を無料で測定。 子どもも大人も 皆が穏やかで賑やかな時間を 共有できた1日でした。 本当に嬉しく、支援に心より感謝致します。

2013年11月10日日曜日

忘れぽっち

こんにちは。
斉藤佳子です。

私は『忘れぽっち』です。
『忘れぽっち』とは
友達が言った忘れん坊のことです。
なんとなく、それがかわいくて
以来、忘れ物をすると『忘れぽっち』と言ってます。

私の忘れぽっち歴は
かれこれ40年。
物心ついた時からの忘れぽっち。
忘れぽっちなら誰にも負けません。

最近の忘れぽっちは、
子ども会の会合。
子どものそろばんの検定日。
病院の予約日。
サッカーの試合にユニフォームを忘れた、などなど。

今まで一番ひどかった忘れぽっちは
赤ちゃんだった次男を忘れたこと。
長男の運動会で応援に夢中になって
次男をベビーカーに乗せたまま
会場の入り口に置き去りに。

長男の演技を 見届けホッとした時
  『なんか足りなくない!?』と…
まったくひどい親です。

そして、悲しいことに
『忘れぽっち』は遺伝する。

長男は忘れぽっち遺伝子を見事に
開花させた一人です。

一昨日は、
そろばん教室にランドセルを忘れました。
昨日は、ふでいれ。 上靴入れ。
3日たらずでこれだけ忘れれば
上等です。

さてさて、この忘れぽっちは
いつまで続くのだろう…。
天の国までついていくのだろうか。

明日は次男の郊外学習。
お弁当、水筒、お弁当、水筒…
どうか忘れ物がありませんように…。

全部持ったかな?意外にしっかり者の次男です。

2013年11月7日木曜日

新しいカタチ

こんにちは、クローバーです。

最近、よく
コンテナショップ、トレーラーハウスなるものを
見掛けます。

こじんまりしてて、居心地よさげかも・・と
あたしのアンテナがピコピコしました!!

ありましたよー♪
「コンテナショップ&カフェ 市ーICHIー」!!

以前に 通りかかった時はお休みで・・。
小さな創りに一歩入ると、
あらら♪ まぁ♪

壁一面に棚があり、 沢山の雑貨やお菓子など・・・
知的 障がいのある方がつくったものが
たくさん販売されています。

障がい者授産施設
(心身に障害がある人が、 自立した生活を目指して働く場所)の
数事業所が
以前から「つくりたい」と
切望していたお店なのだそう。

さて、メニューは
~1000円という 超リーズナブル☆ 

カレーやパスタ、ピザ、チキンライスなど
お子様から高齢者まで
美味しく頂ける物ばかり!!!

お店の再開、新築、移転などが多い中、
こんなカタチの「皆で作りあげている
小さなカフェ♪」はとっても新鮮でした♪ 

石巻市千石町4-8 営業11時~18時(土日は10時~) 祝日も営業!!               
定休日は木曜日です。ぜひ、行ってみてください♪

2013年11月4日月曜日

次男の災難

こんにちは。
斉藤佳子です。

先日、次男(小3)が遊びに行っていた先の
友達のお母さんから電話が来ました。
『健心、自転車で転んで歯が!!』

  おっ折れたの!!!!!!
『いや、くっついてんだけど痛いって大泣きで。』

遊びに行って10分の出来事。
私の体の血が一気に引いていていく…。
 
ひとまず健心のもとへ急行です。
健心は大泣き。
私の声を聞いてさらに泣く。
 
見たくないけど歯を確認。
ホントだくっついてる~
ん!?
ずれてる!?
 
とにかく歯科へ。
車に乗って健心が
『ごめんなさい。』って
泣きながら謝るんです。
なんで謝るの、こんなに痛くて泣いてるのに。

でもその気持ちちょっと分かるんです。
1週間後にサッカーの県大会を控えていたから。
お父さんとお母さんが
健心の晴れ舞台を
すごく楽しみにしていたからだよね。

いいんだよ、いいんだよ。
サッカーより歯が大事さ!

診察の結果、
前歯3本脱臼。
一週間の安静。

健心は歯が折れてなかったことで
すごく安心したようでした。

 思えば前歯3本の脱臼で済んだのは
ヘルメットを被っていたから。
被っていなかったことを考えると
怖くて怖くて。

本当にヘルメットを被せてくれた
友達のお母さんに感謝です!

その夜、泣きすぎたせいか
気管支炎で
二人で眠れぬ夜を
過ごしました。

何とも疲れた週の始まりでした。

マウスピースをして試合に出場しました。ゴールキーパー…頑張りました。  

2013年10月3日木曜日

心の癒し

9月後半、
石巻立町復興ふれあい商店街にて
素敵なイベントが開かれ、
親子4人で参加しました。

その名も「癒しのプレゼントをあなたに」。 

一般社団法人KITTが主催し、
仙台を中心に活躍する
数名のセラピストの方々がいらっしゃいました。 

この日をどんなに待ちわびていたことか・・。

「セラピー」という言葉を聞いて
「占い?」「高いもの買わされるの?」などと
思われる方もいらっしゃるでしょう。  

震災からもはや2年7ヶ月。
身体もそうですが
メンタルの助けを求めている人は
思っている以上に多いそうです。
私もその1人。

時間は確実に過ぎても
表に表せないものが溜まっていく感じ。

それを少しでも軽くし、笑顔になりたくて
1番のりで行っちゃいました♪ 

リュッシャーカラーテスト、心理カードセラピー、
パステル和(なごみ)アートセラピー、
リラクゼーションセラピー・・
全てが子供と共に無邪気になってやってる自分。 

引いたカード、選んだ色にそれぞれ意味があり、
当たる度にドキドキしたり、泣きそうになったり。

最上級の笑顔を持ち帰る事ができました。

まさにこの日の真っ青の空のようでした。
スキップしたい気分のあたし♪

2013年9月26日木曜日

花火

こんにちは。
斉藤佳子です。

花火と言えば
「女川みなとまつり」
の花火大会!!

石巻市でも花火大会があるけれど
なじみがあるのは
やっぱり女川の花火。

毎年、
梅雨が明けるかどうかの
微妙な時期で
天気の悪いことのほうが
多かったかも。

この時ばかりは
女川の人口が倍以上に増え
どこから来たのか
やんちゃなお兄さんやお姉さんが
コンビニ前に陣取って(笑)

それもまた
夏の風物詩。

晴れた日の花火は
人生で数えるくらいしかないけれど
その花火の綺麗さは
今でも忘れることはありません。

花火の最後は
やっぱり『ナイヤガラ』

女川湾を端から端へ
流れ落ちる火の粉。
あまりの綺麗さに
感動するけれど
「あ~これで終わりか…。」
という寂しさも感じる。

あの何とも言えない感じがたまらない。

先日、女川の海に花火が上がりました!!
時間は短かったけれど、
ナイヤガラはなかったけれど。

この日は快晴。
雲もなく、絶妙な風が流れ
絶好の花火日和でした。

凛とした空気の中で
上がった花火は
とても、
とても綺麗でした。

9月21日に花火が上がりました。
最後の連発花火には歓声が!!


2013年9月17日火曜日

2年半という区切り

こんにちは。クローバーです。

あれから2年半。早いようで遅いようで・・・。
報道では各被災地の声を届けています。
石巻には今日、タッキー&翼君が去年と同じように来てくれ、心から感謝しています。

私は今日という日をどうするか、何日か前から考えてました。
1年目は自宅跡地、2年目は日和山、
そして今日は大切な心から信頼している親友の家で2人で黙祷しました。
 傍らには、6月に産まれた彼女の長女。その子のぬくもりや優しい匂いに触れ、
「命」の尊さを痛感している自分が確かにそこにいました。

 静かな時間の中でそれぞれの重ねてきた想いを安心して吐き出しました。
 ふぅ。只今、息子と2人。
我が家では忘れてない限り毎月11日は電気や水道、
ライフラインの大切さを実感させる日にしています。
ゲームはしない、テレビも見ない、水道は大事に最低限、携帯も緊急のみ。
 退屈だけれども(特に子供達)、
その分、色んな話をして普段聞けない本音がポロリと出たり・・・。

ロウソクは危ないので100均の楽しめるLEDキャンドルを使い、
不思議な空間に緊張しちゃうとこもありますね。
でも、子供達なりにちゃんと向き合ってくれてます。
そんな素直な純粋な姿に愛おしさをしみじみ感じる私です。


写真の子が親友の子です。



2013年9月10日火曜日

ミシン

斉藤佳子です。

私がミシンを買ったのは
かれこれ20年ほど前。

社会人になり
はじめての月賦払いで(笑)

それから
何度か存在を忘れられては
引っ張り出され。

結婚してからは
子どもの雑巾を縫うためだけに
使われていたミシン。

その後 布小物作りにはまり
私にはなくてはならない存在になりました。

そして、震災後
唯一私の心を無にしてくれたのが
ミシンでした。

何かを作っている時だけ
心穏やかに過ごすことができました。

震災時 知り合いから
支援物資を送ってもらい
『お礼に何か返したいな
私にできることは何かな?』 と考えました。

当時はお店も開いていなかったし
家にあるもといったら
お気に入りの布たち。

『この布で何か作ろう。』

そして、作ったのが
ポケットティッシュケース。

使うとき震災を
思い出してもらえるかな。
感謝の気持ちと、
そんな思いを込めて
作りました。

ミシンは今
布さんだるの鼻緒づくりで大忙し。

1度だけ修理に出したミシン。
それからは毎日元気に
ダダダダダッーと 針を動かしています。

これから30年40年… 何があっても
大事に大事に使っていきたいです。

修理に出したとき『丁寧に使って下さいと。』言われてしまいました(苦笑)

地元のお祭り前夜祭へ

こんにちは。クローバーです。

今月末はお彼岸ですね。
地元に行かれる方、 さぞかし多いことと思います。
そして色々な感じ方をしてくるのでしょう。

さて、昨日夕方、
我が地元は 各浜と合同で花火をあげました!!

明日が地元のお祭りということで
昔ながらの竹につけた神社の旗が
既に準備されていました。 

時間と共に賑わいは増し、
大きな笑い声や笑顔、沢山の食べ物が並びました。 

なんとも懐かしい顔ぶれ。
地元に残っている人は
ときが経つにつれ減少し、高齢化。
今後も浜は合同で行事を
やっていったほうがいいのかなぁ・・なんて
しんみり思いました。  

この頃地元に行くのが怖くなり
遠ざけていた自分。
未だに事態が飲み込めていなくて信じられなくて、
心の中で消化しないまま
時間だけが過ぎたのでしょうね・・・。

1つずつ、時間をかけて整理していきたいな。

それにしても今日の花火!
ボランティアの方が作り方をわざわざ学び、
計画してくれてました。
10カウント後の200発!!!
頭の上で花開いて見事でした! 行って良かった・・。



2013年9月5日木曜日

夕方はもう秋の風

こんにちは。クローバーです。
 
まだまだ昼間は暑い日が続きますが
暗くなるのが早くなり
幾分か涼しい風が・・。
そしてとんぼの姿。 
確実に季節は進んでいるのですね。
 
もうすぐ、あの日から2年半。
石巻でも、あけぼの地区・中里地区・渡波地区・・・
少しずつではありますが
復興に向けて動いております。
 
災害復興住宅建設や道路の舗装、新事業のスタート・・・
そういう動きを肌で感じながら、
それぞれが自らのペースで歩いています。  
 
最近の新聞で、
親戚が投稿したこんな記事を読みました。
 「時間の経過と共に
少しずつ震災時の出来事を
振り返ることができるようになった・・。」という。
 
心の中で安心する反面、羨ましく思いました。
 私自身は、まだまだ気持ちの整理が
できていないから。
まだちゃんと泣けてもいないから。
夢では今でも あの日の前の地元の姿しか出てきていないから。
 
でも焦りません。
1歩の幅が大きい人もいれば
半歩ずつの人がいてもいいと思うから。
比べても何も始まらないから。
生かされた命を大切にしたいから。
 
季節の草花や移り変わりに癒されている私です。
 
庭の壷の中でメダカと共に涼しさをかもし出してくれるホテイアオイ。

2013年8月29日木曜日

お大事に。

斉藤佳子です。

学校が始まりました!!
やっとです。
この時をずっと待ってました。
母、うれしすぎです。

そして、うれしいことが
もう1つ。

夏休みが終わる
少し前。
小学3年生の次男が、
親友のK君に
『プールに一緒に行こう。』 と電話をしていました。

K君のお母さんが出て、
『Kね、この前川遊びをして足を怪我したの。
傷が深くて縫ってきたんだよ。
だからプールには入れないんだよ。』 とのこと。

すると次男は話の最後に
『お大事に!!』
と言いました。

母、 『お大事に。』の一言に
感動してしまいました。
そんな気の利いたことを
言えるようになったのかと…。

次の日、
次男はK君のもとへ
お見舞いにいきました。
自分のおこづかいで買った
K君の好きな本を持って。

この夏
子どもたちの成長を
感じることがたくさんありました。

『夏休みも悪くないじゃん!!』
今となってはそう思える
母なのでした。

K君とした花火もこの夏の思い出。早く良くなりますように。

2013年8月26日月曜日

喜びが足りない!?

斉藤佳子です。

先日、小学6年の長男が
そろばん教室から賞状を
持って帰ってきました。

なんと、
暗算三段と書いてありました!!
 
私は 『すごいね!!』 でやめときゃいいのに
『あれ~五段って言ってなかったっけ!?』 と余計なことを。

その後、主人が帰宅して
『拓海、すごいな~~~~!! さすがだな~~~~!!』
とすばらしい褒めっぷり。

長男に言われました
『やっぱりパパのほうが喜んでくれる…。』 と。。。

私は両親や祖父母に
あまり褒められた記憶がないんです。
やはり、そういうことが
うまく褒められない
原因になってるのかな… と感じています。

私の知人に
すごく褒め上手な親子がいます。
嫌味がなく、自然で
褒められると
単純にうれしい気持ちになります。

いつも、 『あー私もこんな風になれたらな。』
と思っているのですが…
でも、子どもたちが親になって
自分の子どもを褒められなくなるのは
悲しい。

そこで私は、
『毎日1つは褒めよう!!』
と心に決めました。

それに、私も子どもたちに
褒めて欲しいもんね♪

今日は絵を描くのが好きな長男を褒めました。自然にできたかな!?

2013年8月17日土曜日

兄弟ヘルパー

斉藤佳子です。

やっとこさ
夏休みが折り返し地点となりました。

母としては
早く学校始まらないかな~
と願う日々。。

しかし、 仕事でいない母に変わり
兄弟ヘルパーが家事を頑張ります!

ゴミ捨て。
大量の時は通称『ネコ』に乗せて
引っ張る小3次男。
そして、最近は玄関掃除も担当。

お昼、母が帰れない時
チャーハンを作る小6長男。
夏休みにかかわらず
お風呂掃除もご担当。

母、大助かりです。
毎日口うるさい母ですが
感謝してますよ♪
 
『ありがとね。』

『ネコ』をひっぱる次男。姿は「裸の大将」のよう(笑)

2013年8月9日金曜日

泳ぐ、長男!!

先日、県北で行われた水泳大会に
小学6年生の息子が参加してきました。

息子が水泳を始めたのは
小学校1年生。
それから6年間水泳を続けています。

四泳法を習得し
選手コースに変更して間もなく
東日本大震災が発生しました。

息子が通っていた
スイミングスクールは
全壊し
営業ができなくなりました。

それから1年近くブランクが
あったでしょうか、
現在は別の再開した
スイミングスクールへ
通っています。

大会への参加は今回が初めて。
2種目の参加でした。

平泳ぎの時 スタートで体が揺れて
残念ながら 失格になってしまいました。

『次は絶対取ってやる!!』
と気合を入れた自由形。
見事、1位を取りました!!

久しぶりに見た笑顔でした。
あの瞬間の笑顔は一生忘れません。

 小さな時から
パパに
連れられ 海へ。
怖がることなく
自然とプカプカ浮いていました。
海が好き。
泳ぐのが好き。

そんな息子の名前は
『拓海』
いつまでも海を好きでいてほしい。
その願いは震災後の今も変わることはありません。

写真はちょっと緊張気味の拓海です。

2013年6月17日月曜日

石巻初のDOG CAFE!

こんにちは、クローバーです。

震災から、約2年3か月・・。
毎月11日には自然と空に向かい、眼を閉じる自分がいます。

でも、実際被災したのは人だけでなく、
沢山の動物も・・・。

避難所ではアレルギーを持つ人もいるし
嫌がる周囲の眼や声もあったので、
我が子同然の動物を手放す人もいました。
外で、他の動物といっしょくたに
放し飼いするしかなかった人も・・。

「Dog Cafe ローリック」は
そんな辛い想いを経験された
御主人が始めたお店です。 

ドッグ広場は 200坪の広さがあり、
悪天候でも対応できるハウスも完備!

cafeでは、愛犬と一緒にお食事❤ 
入店はワンコ連れでなくても全然OK(^^♪ 

メニューの1番人気は
何といっても「生パスタ♡」!
淡路島の粉を使用☆ 
手作りハンバーグや日替わりランチ(570円)もお勧めですよ♬

石巻市大街道2-11-25 
TEL 0225-23-6602
毎週月曜、第3火曜休み 
cafe 11:00から16:00 広場 9:00から18:00

2013年6月12日水曜日

小さな図書館

雨の音を聞きながらの読書、
これもいいですよね。 
1人、雨音を楽しんでいる クローバーです。 

いつものように、早朝に新聞を読んでいたら
プレハブの子ども図書館「うめばたけこども図書館」が
毎週土曜日にオープンする♡という記事が!

早速、親子3人で歩いてみました。

地図がザッとしか載ってなかったので
迷いながら聞きながら到着☆ 
じっくり1時間半位かな・・・ 本と触れ合ってきました❤ 

なんとも落ち着く、適度な広さとスタッフの方の対応、インテリア・・。
いつもちょっと遠い日和山の図書館まで
徒歩で行ってたので
こういう場所が近くに出来て嬉しい❤ 

しょっちゅう、通う予感です♬

 

2013年6月6日木曜日

今と昔の共通点♬

こんにちは。クローバーです。
もはや温かい春も終わり、
梅雨・・きちゃいますね・・。
憂鬱・・でも雨の音好きなので
楽しみだったりして。

さて、子どもたちの「楽しみ」といえば? 
おやつの時間♡ 

石巻も震災で
地元の商店や駄菓子屋さんの多くがなくなりました。

そんな矢先!! 見つけたのが、
駄菓子とアートの不思議な寺子屋
「尋常小学校 石巻分校」 というお店です。

3月開業、4月にプレオープンしたものの
私は全然気づかず。 
いつもカーテンが閉まってて
「なんの店?寺子屋?」なんて話してたり。

でも神様っているんですね♡ 
わが子の運動会の最中
忘れ物をとりに、自宅ダッシュ!してる時に
開いてたんですよー☆ 

土日不定期のお休みらしく、
通るときに張り紙をチェックしたり、 FB見たりして
今後も通い詰めそうです❤

大人も童心に帰り、
持ってるお金と相談しながらのお買いもの・・
皆様、ぜひ覗いてみてはいかがでしょうか?
お店の方も気さくで和みますよ(^^♪

2013年4月29日月曜日

待ちわびた春を楽しんで

任期満了に伴う市長選、市議補選も静かに終わり、
新たな季節・時の始まりを楽しみにしている、
1市民のクローバーでございます。 

色々な事が始まりを迎え、
変化があり、別れがありましたね・・。

1つ1つ、自分の中でも心の中でも
整理をしていきたいと
常々、感じていますが…
なかなか出来ずにもう5月・・。

日和山の桜、今年も咲き乱れました。

テレビの中継車がいたり、観光客がいたり、
眼下を見下ろして手を合わせる方がいたり。

今年も夜桜のライトアップが中止となり、
どことなく静かな気分で
お団子を頂きました(^^♪ 

金色茶屋は相変わらず。
ネコちゃんがいて、土日は忙しそうで。

さあ、私も重い腰をあげなくちゃ!
10日も寝込んだ分、家事ややる事が盛り沢山!!

ダウンした間助けてくれた母が
新居に花を沢山植えてくれました♡
感謝ばかりです♬

2013年4月15日月曜日

石巻復興に向けて!

いよいよ、任期満了に伴う石巻市長選が
14日告示・21日投開票となります。
まさに、春本番、新しいスタートです。

ですが、選挙ムードは今一つ
盛り上がりに欠けている。なぜ??
「早くどうにかしてくれるなら誰でもいいよ!」と
考える人が多いのだとか…。

でもでも…よく考えてみなきゃ!
船の舵取り役が誰になるかによって
進む道は大きく変わっちゃう!

それぞれの掲げる公約にじっくり耳を傾けて、
自分の想いと
重ねてみなくちゃ。

未来ある子ども達が
「ここに生まれて良かった❤」、
住んでいる人間が
「ここに暮らせて幸せ❤」
と思えるように…。

うちの玄関に飾ってある、黄色いフクロウ。
石巻にも福が訪れる事を
ずっと願い続けます。

2013年4月9日火曜日

空飛ぶ広報室

こんにちは。
ご無沙汰しております、斉藤佳子です。

私は『空飛ぶ広報室』の
著者有川浩さんの本が好きです。
軽快で、それでいて内容が濃く
読み終わった後の満足感がたまりません!

4月14日からは
『空飛ぶ広報室』がドラマ化されます。
楽しみです!

有川さんの著書には
自衛隊のお話がたくさんあり
自衛隊とは何ぞやというのは
有川さんの本で知りました。

『空飛ぶ広報室』も
自衛隊の広報室のお話です。

この本の中に
「あの日の松島」 というお話があります。
あの日とは2011.3.11のことです。

松島基地も東日本大震災で
大きな被害をうけました。
私が知っているのは
津波で飛行機がすべてダメになったこと。
恥ずかしながらそれくらいです。

でもこの本には
あの時の松島基地の本当の話と
自衛隊の方々の本当の気持ちが
描かれています。

当時は自衛隊の方に
本当に助けられました。
でもそれって当たり前のことじゃない?
そんな風に思ってました。

でも本で知ったのは
私たちが食べることができた温かいご飯は
燃料を減らさないために
隊員たちが冷たいご飯を食べていたから。

子どもたちがもらったお菓子は
隊員たちがもらった
他の基地の隊員からの差し入れだったこと。

全国からの支援物資は
被災者に届けるもの。
基本的に自衛隊の方は受け取らなかったそうです。
自分たちも被災者なのに。

本当のことを知ってほしいから
この本をたくさんの人に
読んでほしいなと思いました。

先日ブルーインパルスが
2年ぶりに芦屋基地から
松島基地に帰ってきました!!
また、空にブルーインパルスが描く
ハートが見れるんだなと思うと
今からワクワクします♪

2013年4月6日土曜日

ハーブの力

こんにちは。クローバーです。

今まであたしの飲み物といえば
珈琲かウーロン茶でした。
それがすっかり当たり前になっていて、
頼む時も メニューすらロクに見ずに・・。  

そんなあたしの心を根底から覆したのが
「ハーブティVie特約店 Nally’s Cafe」♥。

震災後にずっと閉まってたので
諦めていたの ですが・・
昨年11月からメニューを限定して再開!!

ハーブティの効果は
美容・リラックス・ その他
自分の選びたいように選べるチェック表みたいなのがあって。
オーナーからのコメントが入ってるので
分かりやすいです♫ 

そ して、手作りのシフォンケーキ♥ 
飲み物とセットで650円です♥  

広すぎない空間と優しい家具、
ハーブティーの香りが
心も身体も癒し てくれます♬ 

何時間でもいられそう・・。
仕切りのある部屋もあるし、
3つのテーブルはそれぞれテイストが違い、
その日の気分で選べます。 

読書し たり、おしゃべりしたり・・。  
こういうカフェが石巻にあること、幸せに思います♬

Nally’s Cafe
石巻市大街道南1-7-40 
TEL&FAX0225-22-6779です

2013年3月22日金曜日

落ち着ける場所

こんにちは。クローバーです。

人それぞれ、自分が心底落ち着く、
「ホッ♡」とできる場所ありますよね。
それって見つけるのはなかなか至難な業で・・。 

でもてっとり早く思い浮かぶのは
「実家」、「自分の部屋」、「田舎の誰かのうち」かな。

あたしは以前から「お一人様」が
結構ふつうにできる人間で・・。
映画もお茶も食事(回転寿司や吉野家、焼き肉も!)も。
もちろん誰かと一緒も好きですよ♪ 

そんなあたしは常に
運転中・散歩中にアンテナを張っていて
気になるお店を見かけるとすぐチェック!
雑貨屋さん?美容院?カフェ?まず行ってみます!

そんなあたしが最近見つけた
是非!!おすすめのスポット♡
石巻・牡鹿半島の小さな集落、蛤浜にある
カフェ「Café はまぐり堂」。

築100年の古民家を利用した
何とも風情溢れるカフェです。

蛤浜は、震災によって残ったのはわずか3世帯。
多くの人の力を借りて、再生しつつあります。

震災から2年後の3月11日に
このカフェはオープンしました。

とりあえずは土・日限定で
10時半~17時までのんびり営業とのこと♪ 

美味しいパンとお茶、他にもメニューは様々で、
気に入ったソファーやちゃぶ台、揺り椅子で頂けます♪ 

海・山・風の中で
ゆっくりとした時間の流れを感じてみませんか?

『cafeはまぐり堂』open:10:30~17:00
3月11日~5月まで 土日営業(5月より水曜日を除く毎日)
〒986-2354宮城県石巻市桃浦字蛤浜18
tel 0225-90-2909

2013年3月19日火曜日

改修中

大変ご無沙汰しておりました。
阿部由貴子です。
約半年ぶりの更新です。

今年の3月11日。
仕事はお休みでした。

地震発生時の午後2時46分を
どこでどう迎えようかと思ったところ
答えはひとつ。

うちの店「割烹 滝川」でした。
5分前に車で到着。
ラジオのスイッチをいれ、 1分前に車から出ると
身体は自然に北上川の方を向いていました。
1分間の黙祷。
不思議と頭の中は空っぽでした。

頭を上げ、目を開け思ったこと。
「3年目が始まる」

4mの津波にのまれた「割烹 滝川」は
残った部分を生かしながらただ今改修中。
5月(もしかしたら6月?)の再開を予定しています。

新店舗の模型。玄関部分です。

2013年3月11日月曜日

心の中にひだまりを

はじめまして。クローバーといいます。
これから、ときどきこちらのブログに
参加させていただき、
石巻からの言葉や近況を伝えて行こうと思います。

あの日、忘れもしない3・11。
私は自宅と、隣にあった実家を失いました。  
多くの親戚や、出産間際だった友人、親友の夫も…。

ただ、今だに大声で泣くことができずにいます。
なぜか?
まだ心に蓋をしていて、
それがこれから少しずつ開いていくのだと、
以前カウンセラーの方に言われました。

現在、私たち親子は「みなし仮設」暮らし。
避難所暮らしを1か月半した後、
新入学を控えた息子のことを考えて
ここに越しました。

取り壊し予定だった築70年の借家を、
床だけ新しくしたというところです。
襖には津波の線がくっきり残り、
崩れた砂壁や慣れない汲み取りトイレ・寒い風呂場は
子どもたちを精神的に落ち込ませました。

石巻は、確実に変化はしています。
復活した店や整備された道路、新しく建った家…。
仮設住宅の方も集い合い、
趣味を探したり、働き出したり、
狭くプライバシーの限られた中で
少しでも気持ちを明るくしようと 努めている友人もいます。  

でも、今だに苦しみ続けている方がいるのも事実。
震災のことを「これ以上聞かないで!」という人もいれば、
「話を聞いて! 話すことで落ち着くの。
うん、うんと頷いてくれるだけでいい」 という人も多いです。  

私はというと、
地元には近寄りがたく感じているのが事実です。
仮設住宅に住む人からの、
「地元を離れた人間は贅沢だ」と囁く声が、
私の足を遠のかせているのです。

今日で、震災から丸2年を迎えます。
まだ2年ですが、 随分風化され、
報道も少なくなってしまいました。

先日、私の尊敬するエッセイストさんから
「過去のことは置いてくる!」
という言葉を頂きました。

「今を生きる」ために。

未来を見ると怖くなるし、不安ばかりだから、
とりあえず「今、この時」「今日というこの1日」を
家族全員無事過ごせることで
良しとしよう、と肝に免じ、
ここ石巻で踏ん張ります。

2月6日~3月9日まで
石巻運河沿いの「cafe NOON]で開かれていた
つるし飾り展に、母と行ってきました。
全て手作りで、同じものは1つとしてありません。
一足早く「春」を感じた時間でした。

2013年2月8日金曜日

『まぐれる』

斉藤佳子です。

地方には方言がありますね。

『まぐれる』
 
これも方言です。
さぁ、意味はなんでしょう?

実は、この私もわからず
意味を聞いてしまいました。

聞いた方には
「まだや~どごのお嬢さん!?
女川だったらわがっぺ~。」
(訳:どちらのお嬢さんですか?
  女川出身ならわかるでしょう。)
と言われてしまいました。

さて、『まぐれる』の意味は… …
『汚れる』という意味でした。
全然つながってませんよね(笑)

方言はおもしろい。
こちらが標準語だと思っていた言葉が
方言で
恥ずかしい思いをしたり
地方の方と
方言の話で盛り上がったり。

はたまた
都会では方言がなく寂しいとか!?

さて、
『いづい』
『んだ』
『たごまる』
『すっぱね』
『たっぺ』  
すべて石巻弁です。

さぁ、どんな意味かお考えください!
 
それもまた楽しい。
 
まさに『まぐれでるー。』です(笑)


『いづい』→窮屈な感じ。歯に異物がはさまってる感じ。
(表現がとても難しいです。)
  例:あ~歯にイガはさまって「いづい」なぁ。

『んだ』→会話の中での相槌です。
  例:「斉藤さんってめんこいよね。(かわいい)」「んだ。」

 『たごまる』→衣服などが丸まってるさま。
例:靴の中で靴下「たごまって」いづいなぁ。

 『すっぱね』→雨のあと衣服に付く泥の粒。
例:なんだべ、ズボンに「すっぱね」はねで。
 
『たっぺ』→道路が凍ること。アイスバーン。
例:今日の朝は道路が「たっぺ」であぶねがった。

2013年1月16日水曜日

いろいろな支援のかたち

斉藤佳子です。
石巻には震災後
たくさんのボランティアの方たちが
来てくれました。

泥かきをする人
炊き出しをする人
物資を運ぶ人
本当にこの人たちがいなければ
今の石巻はなかったと思います。

そして今、 支援のかたちは
どのように変わっていっているのでしょう。

普通に生活していたら
「もう、ボランティアの人って いないんでしょ。」
って思ってる人はたくさんいると思います。

たぶん私もボランティアの方と
関わることがなかったら
そんな風に思っていたかもしれません。

私がお世話になっている
ボランティアの方の
お話をします。

その方は震災当初から
石巻でボランティアをしていました。

本業は東京で雑貨屋を経営する
オーナーです。
お店が休みのときは
高速バスで石巻へ来ては
事務、雑用をこなし
また高速バスで東京へ戻るという
生活でした。

その方が最近、
東京の雑貨屋を引っ越すと言って
店じまいをしてしまいました。
なんとその引っ越し先は
『石巻』

話を聞くと
「石巻でお店を開こうと思って。
きっとあまりお店は繁盛しないと思うから
ネット販売とか頑張って
石巻にたくさんの税金を納めるのが目標です!!」

私は目がテンです。
そんな思いを持って
住み慣れた土地を離れる
決意は計り知れません。

私には…できないな。

そんな決意をさせる何かが
石巻にはあるのだろうか…。
もしそうであったのなら すごくうれしい。

私は、Aちゃんが来たら
大歓迎だし、
困ったことがあったら
協力したい。
何でもしてあげたいです。

見えない支援が
いろんなところで
生まれています。
私はそんな人たちを
ずっと応援していきたいです!!
それが私の恩返しだから。
Aちゃんが私たち『O.B.N布さんだる』のロゴを作ってくれました!!
 O.B.N布さんだるイベント情報:わわプロジェクト 
つくることが生きること『神戸 展』http://kobe.wawa.or.jp/